セラピストは手は命!マッサージセラピストに起こりやすい手のトラブルを避けるために

Aloha! あなたはどのような理由でマッサージセラピストになることを選びましたか?
人を癒す仕事に興味があった、勤務時間が自分に合っていた、マッサージが好きだった、独立できる仕事、リゾート地などの環境で働いて見たかったなど、人それぞれによって色々理由はあると思います。
マッサージという仕事柄、特に手はとても大切なツールです。しかし、使い方によっては指や手首、肩などを痛めてしまい、大好きなマッサージの仕事を続けれなくなってしまうケースもあります。
今日は私たちの大切なツールであり、仲間でもある「手」について考えてみたいと思います。
マッサージセラピストにとって手とは?
手はマッサージセラピストのツールであり、大事な商売道具です。しかしそれだけではなく、自分の心で感じるセンサーと手のセンサーがしっかりと繋がり、お客様の体を感じてスキャンしながら施術していく、連携プレーの同志であると思います。その証拠に、自分の手を信頼していくと、自分の手がお客様の問題を抱えている箇所にガイドして導いてくれると言う経験をしたセラピストも多いのではないかと思います。
職人の方達がその道具を大切にケアするように、マッサージセラピストもこの大切な仲間である手をケアしてあげなければなりません。これはセラピストとして長く活躍するためにもとても大切なことです。
マッサージセラピストの指と手首
マッサージセラピストはその仕事柄、どうしても身体に負担がかかり骨格筋系のケガ、特に親指や手首に問題が生じる場合があります。
これはボディメカニックの面から見て、間違った体勢、角度などで体に負担をかけながら技術をおこなっているのが原因の場合があります。
例えば、重力や自分の体重移動を使って圧をかけるのではなく、自分の腕、手、手首だけでマッサージをしている場合などです。
職業柄マッサージセラピストに起こりやすい手のトラブル
- Tenosynovitis(腱滑膜炎) – 腱の周りを保護している膜の腱鞘か炎症を起こしている症状です。動かすなどした時に痛みが生じ、ときには腫れることがあります。手の使い過ぎによってマッサージセラピストの手や手首によくこの症状が現れると言われています。
- Saddle joint injury(鞍関節損傷) – Saddle jointとは鞍関節のことで、鞍状の関節面が直で交わるように向き合い、二つの軸を中心にして2方向の回転運動を行います。マッサージセラピストがよく使う母指の手根中手関節などがこれにあたり、手首や親指の使い過ぎによって起こります。
- Carpal Tunnel Syndrome (手根管症候群) –手のひらの手首中央部手根管の正中神経が通っているところが圧迫され,親指から薬指の片側半分にしびれや痛みなどの知覚が生じる状態をいいます。女性に多く、妊娠・出産期と閉経前後の時期に発症しやすい、手根管の屈筋の炎症、骨折後の変形による圧迫など原因は様々と言われており、手の使い過ぎによって症状が悪化すると言われています。手のひらを繰返し機械的に圧迫する職業の人に起きやすいといわれています。
ベットの高さは自分に合っていますか?
他に考えられる原因はマッサージベットを体に合わない高さに設定している場合です。自分の身長に対してテーブルを高く設定してしますと上手く体重を乗せられず圧を調節することも難しいでしょう。そして肩や腕、指などに負担がかかるため負傷してしまったり必要以上に疲れてしまう結果になりかねません。
電動式、または手動式のレバーを回して高さが変えられるテーブルであればベストですが、実際はそうでないケースの方が多いと思います。また、同じマッサージルームを何人ものセラピストとシェアする場合は、セラピストによって最適な高さが違うので施術前にベットの高さを確認しましょう。
そしてなによりも日頃から自分が一番最適なマッサージベットの高さを知っておくことが大切です。私は個人的にはベットを少しだけ低めに設定し、トリートメントを始めてベットが低く感じる時は腰を曲げて前かがみになって施術するのではなく、膝を曲げて自分の重心を低く保ったままで行うように心がけています。というのは見た目ではわからなくても、実際ベットに乗った時に骨格の形状によって厚みが出るお客様がいらっしゃるため、自分自身がアジャストしやすいベットの高さに設定しています。
人によってその感覚も変わると思いますので、日頃から自分にとってフレキシブルに施術できるマッサージベットの高さを知っておきましょう。
自分でできるセルフケア
運動も準備体操やストレッチをしないと怪我をしやすいように、マッサージセラピストも1日の仕事の前に自分の手首や手をストレッチしたりセルフケアエクササイズでほぐしてから施術に入りましょう。
手のひらに乗る小さめのサイズのビニールボールのような押すと凹む弾力性のあるミニボールがあれば簡単にセルフケアができます。
手をテーブルやカウンターなど平らなところに置き、ミニボールを指の上を転がしたり、手のひらの下において手のひら全体や特に親指の下を転がしてマッサージができます。
テーブルと手の間にミニボールを置いてボールを親指の下のあたりに動かしてみましょう。そしてもう片方の手をミニボールの上の手乗せてゆっくり圧を入れて押してみたりリリースしてみたりしましょう。まるでオレンジジュースを作るみたいにボールを回転させながら親指の筋肉をほぐします。
もしボールが2つあれば1つを手のひらに握り、もう1つを前腕の部分に転がしたりゆっくり教え圧をかけてみましょう。前腕の筋肉もよく使うので良いエクササイズになります。
いかがでしたか?
お客様に最高のおもてなしと施術を提供するためにも、息の長くセラピストとして活躍するために、大切な手をケアしてあげましょう。
ハワイの伝統マッサージ、ロミロミマッサージをアバサスパの一流セラピストから学べるアバサアカデミーのお問い合わせはこちら⇩