Aloha! マッサージの仕事をしていると色々な年齢の方をマッサージする機会があります。

その中でシニアの方のマッサージをすることも多く、年齢を重ねても健康にポジティブに生活する上でマッサージは非常に有益であると感じることがたくさんあります。

 

幅広く利用されるマッサージ

マッサージには色々な種類があります。スパで楽しむリラクゼーションと疲労回復。スポーツ選手にとっては競技で最高の結果が残せるように、そして普段からの身体のメインテナンスのために行うスポーツマッサージなど、その目的によって様々利用されています。

マッサージクライアントの年齢層も小さなお子さんから高齢者の方と幅広く、年齢や性別を問わずに利用されておりその目的によって期待できる効果も様々です。

今は世界的に見てもどんどん平均年齢も伸びており、また昔に比べると若々しいシニアの方が随分と増えたように思えます。

ここアメリカでもその意識は高まりを見せており、健康維持のためにジムに入会したり自発的にウォーキングなどのエクササイズをする人も増えています。実際にエクササイズや体を動かすアクティブな方は心身ともにポジティブで若々しくいられるという研究結果も出ています。ですがその一方で年齢に伴う老化からくる痛みや身体的な障害も増えているのも確かです。

私たちマッサージセラピスト は医師ではなく医療行為を行うことは出来ませんが、マッサージセラピスト としてこのようなケースに対し、予防したり、痛みを緩和、また上手く付き合っていくために手助けすることができます。

 

低下していく筋肉

筋肉というのは残念ながらワインのように年月を重ねるほど熟成を重ねて質が向上するものではありません。何もしなければ年齢とともに衰えていくものです。個人差はありますが、30代ごろから少しずつその機能は低下していくと言われています。

マッサージ自体は身体の若々しさの源となるものではないかもしれません。しかし、正しいマッサージセラピーは筋肉の健康な状態を強化し高めたり、姿勢の維持改善するなど、私たちのクライアントが健康的に年齢を重ねていくためのヘルプになります。そのためにはマッサージセラピスト は筋肉や関節などの機能をしっかりと理解しておく必要があります。

 

シニアの方のマッサージの効果

 

筋肉血流改善し疲労回復促す

筋肉は使わないとどんどん衰えていき、その幅は年齢を重ねていくと更に顕著に現れるようになります。しかし筋肉の良いところは、どの年齢においても鍛えると増えていきます。年齢に対して筋肉量が多いことは日常生活においても非常に有利ですし、怪我なども防ぐことができます。

エクササイズなどの後の筋肉疲労回復にはマッサージがとても有益です。疲労回復のためには乳酸を体外へ排出しなくてはいけないのですが、これが年齢とともに排出されにくくなります。

筋肉を優しくマッサージすると、血液やリンパの流れがよくなり老廃物が排出されます。

 

可動域を広げる

年齢を重ねてくるとよく見られるのが丸くなってしまった肩です。これはその角度に差はあれ、誰にでも起こりうります。背骨の歪みも原因ですが、筋肉の不均等な歪みによっても起こります。例えば、何十年もの間、同じ姿勢で座り続ける、前かがみの姿勢を続けることが多かったりした時に、胸の筋肉が緊張しタイトな状態になり、一方で背中の筋肉は弱くなります。このようにして不均等な筋肉の緊張により体型が変わることがあります。今は昔以上にパソコンやスマートフォンの使用頻度も増え、将来このような問題が更に起こりやすい可能性があります。

このような不均等な凝りや筋肉の緊張により腕や足の可動域が狭まっている場合でも、その凝っている方の筋肉のコリを優しくほぐし、また弱っている部分の負担を取り除いていくことで可動域が広がっていくことがあります。それにより日常生活の動作でも良い影響が出たり、またエクササイズする際にも動かしやすくなることが考えられます。

 

リラクゼーション

タッチセラピー の中でも使われているマッサージ。人に触れられることによる安心感やリラクゼーション効果があります。それは優しくタッチすることで出てくる幸せホルモンや安らぎホルモンなどでも有名な「オキシトシン」にあります。このオキシトシンが分泌されることで、脳や心の緊張が癒されてストレスが緩和する、不安や恐怖心が減少するなどがあります。また触れられることでストレスホルモンの「コチゾール」が減少し、免疫力がアップされます。またオキシトシンが分泌されることによって私たちの体に大変重要な睡眠の質も上がります。

この触れられることで起きるオキシトシンの分泌ですが、触れられた方より触れた人の方がこのオキシトシンを多く分泌することがわかっています。ですので、マッサージを施術しているセラピストの方がこのオキシトシンの影響をより受けるということです。

 

シニアの方のマッサージで気をつけたいこと

 

シニアの方だけではありませんが、マッサージを行う際には過去の病気や怪我、手術歴などしっかりカウンセリングを行うようにしましょう。

若い人以上に体が脆くなっている場合があり、過去にした手術によっては動かしてはいけない角度やマッサージを避けた方が良い場合もあるので注意が必要です。ストレッチの際も十分注意しましょう。

マッサージの圧も確認し、心地良い範囲の圧をキープしましょう。またマッサージ中の体勢もきつくないかなど確認しながらボルスターや枕をひざ下に入れたりするなど負担のないような姿勢を心がけましょう。

肩が丸まり内側に入ってしまっている場合は、ロールして丸めたタオルをシーツの下からちょうど上腕骨の下の位置、脇の辺りに入れてあげると胸が開いて筋肉がよりリラックスした状態でマッサージも行えます。

 

 

誰もが必ず通るエイジングですが、私たちマッサージセラピストの手を使って心も体も健康な毎日を送るためのお手伝いをすることが出来ます。これからもお客様に喜ばれるマッサージのために日々学び精進していきたいものですね。

 

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